債務者と債権者の違いは|わかりやすく民法解説

「債権」や「債務」または「債権者」や「債務者」という言葉を、正確に知っている方と、あまり知らないという方に分かれるかもしれません。

これらの言葉、「債権」と「債務」の違いや「債権者」と「債務者」の違いなどをTwitterなどのSNSやYahoo!知恵袋などの電子掲示板で、たまに質問の投稿をされている方もいます。

そこで今回は、債務者と債権者の意味や違いなどの法律の基礎知識をわかりやすく解説します。

1. 債権と債務の意味|民法をわかりやすく解説

民法での「債権」と「債務」とは、どのような意味なのでしょうか。わかりやすく解説致します。

1-1. 債権とは

債権とは、相手方に給付行為を請求したり、相手方から提供された給付利益を保持することができる地位のことを意味します。

たとえば、お金の貸し借りをした場合の金銭債権が代表的なものです。

この時に、お金の貸主は、借主に対して、お金の返済を請求することができますが、このような地位または権利のことを債権といいます。

1-2. 債務とは

債務とは、相手方に対して給付をなすべきとの拘束を受けた当事者の地位のことを意味します。

たとえば、お金の貸し借りをした場合の金銭債務が代表的なものです。

お金の借主は、貸主に対してお金の返済義務を負っていますが、このような地位または義務のことを債務といいます。

1-3. 債権と債務の関係・例

たとえば、土地の売買契約を結んだ「売主と買主」、家屋の「貸主と借主」、また交通事故の「加害者と被害者」といったように、日常生活を送る中で、特定の人と特定の人とが特別な結合関係を形成している場合が少なくありません。

このような特別な結合関係の中で、一方が他方に対して一定の行為(給付行為)を請求することができ、または、他方から給付行為を介して提供される利益(給付利益)を一方が保持することができる関係があります。

たとえば、土地の売買の場合では、売主は、買主に対して売買代金を請求することができますし、買主から提供された売買代金を保持することができます。

他方、買主は、売主に対してその土地の所有権を移転するとともに、その土地を引き渡すように請求することができますし、売主から提供された所有権や占有を保持することができます。

このような債権債務の発生原因として、民法では「契約」「事務管理」「不当利得」「不法行為」を挙げています。

2. 債権者・債務者とは|わかりやすく解説

では、民法での「債権者」と「債務者」とは、どのような人のことを意味するのでしょうか。わかりやすく解説します。

2-1. 債権者とは

債権者とは、債務者に対して給付行為を請求したり、債務者から提供された給付利益を保持することができる地位を有する人のことをいいます。

債権者は、債務者に対して一定の給付(行為)を請求することができ、このことを債権の「請求力」といいます。

また、債権者は、債務者からの給付(利益)を保持することができ、このことを債権の「給付保持力」といいます。

債務者から任意の給付がないときには、債権者は、債務者を相手として訴訟を提起し、給付をするように求めることができます。このような権能のことを「訴求力(裁判上の制球力)」といいます。

また、給付を命じる判決を得ても債務者が給付をしない場合には、債権者は、債務者に対して強制執行を行い、債務者の財産から強制的に給付を受けることができます。このような権能のことを「強制力」といいます。

2-2. 債務者とは

債務者とは、債権者に対して給付をなすべきとの拘束を受けた当事者の地位を有する人のことをいいます。

債務者は、債権者との関係では、債権者に対して給付をすべきであるとの拘束を受けていますので、債務者は債権者に対して給付義務を負っているといえます。

また、債務者としては、単に給付を債権者に実現すれば足りるというだけでなく、債権関係の目的に即して債権者が給付を利用することができるような措置をとることが信義則上義務付けられることがあります(付随義務)。

さらに、給付をするにあたっては、債権者の生命・身体・財産といった債権者が有している利益を侵害しないように注意して行動することも信義則上義務付けられている場合があります(保護義務)。

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